本番音響セッティングの為、11時入り。役者さんたちは12時入り。
音響キムラさんと顔合わせて二人で笑ってしまった。
事前のやり取りで私が事前にこれチェックしたいと言えば「まだ来なくていいですよ~」と私を封鎖するのがキムラさんで、「どうしよう、この人絶対合わない」と、お互いに思っていたから。
しかし「あ、キムラデス」「ワタナベデス」って言った瞬間、今までの緊張状態が溶けたのか、お互いに笑ってしまった。
そして、やっぱり音の事なので、一番頼りになった。
そして、演出 小堀さん。
先日、つぐないを1分30秒以内に仕上げてラフ音源を送って欲しいとの事で送っていた。1分30秒となると、イントロなしで1番だけで、しかも要所要所をちょっとづつ端折っている。
それで頭に入れてきているのだけれど、当日変わる事も普通の事なので、どうなるかな~と思ってリハ。
音響と照明さんのきっかけもあるし、どれだけ変わるかと思っていたら、イントロ4小節入れてとの事。
1分30秒におさまらないけど良いとの事なので、4小節入れて始める。
遺言はイントロでブルースハープを入れて、その後は役者さんがお客様から拍手をいただいている所なのでギター演奏のみ。全員が出終わったら演奏したまま移動して、全員の礼に合わせて演奏を上手いタイミングで終了~という流れに決定。
小堀さん、演出なのにたぶん私の曲聴く間もなくいろんな事が決まっていってしまったのではないかと、私なりに心配していました。まれに演出の意向と違うのに渡辺の曲つかいますという事があって、演出家さんと会った瞬間、笑顔で丁寧ではあるもののビシバシと痛いヤイバが飛んでくることがあったり。
小堀さん、本当はもっと使いたい曲とかあったのではないかなとか心配する私をよそに、受け入れ態勢を作って下さった気がしています。その手腕は私だけじゃなくてきっとみんなにもそうで、役者さんたちが安心して稽古しているのが、ありありとわかりました。
演技以外の心配はしなくていい。
そんな人なので、私もすべて受入れOKな気持ちでした。
リハの際に、暗転からの板付きで、蓄光見間違えて別の所で仁王立ちという失敗!
リハで失敗しとけば本番間違わないでしょう。先に失敗しといてよかった。
そして、自分に当たる照明がきれいすぎて泣きます。
シアターグリーンさん、楽屋も、楽屋からの動線も手厚く案内してくれて、頭が下がりました。
VIP待遇でした。ほんとありがとうございます。
5公演目(私は5公演目から参加なので、私にとっては1公演目)の最後に、脚本 剣名舞さんが歌でお客様が涙していたと言って下さった。
剣名さんは、熱い人。
今回の作品は2019年に公演しているのですが、同じ台本でももちろんいいけど、顔合わせ・本読み・稽古 その中であて書きを加え、演出に寄せていく。
そして、本番ギリギリまで言葉を選びなおしている。
剣名さんが形にした事で人々につながっていき、お客様の涙に代わっていきました。
みんながずっと積み上げて積み上げて、最後の最後にホッとして涙される。
こんなにありがたい箇所での歌は、初めてかもしれない。
そして翌日 7公演目では、イントロが長いので再修正。
1小節分、3音弾いたら歌に変更し、7公演・8公演(最終公演)。
「あなたがいるとしあわせ」この言葉が届きますように。
その思いで歌わせていただきました。
そして、剣名さん・小堀さんはじめ 役者さん
そして全ての人たちの「未来の為にある」事を祈りながら歌わせていただきました。
1か月でたった1曲を重点的に。しかも 約1分30秒。
こんな風に自分の曲を愛する経験はなかったと思う。
大切に歌っていきたいと思った。
最高の時間でした。ありがとうございました。